さぁーて、今回は1930~1940年代にアメリカで暴れまくっていたという『マッドガッサー』さんの紹介です!
棲息地……というか、デビューはアメリカのバージニア州!
その後イリノイ州、スイスと各地を渡り歩き、日本ではゲームにまで登場するほどです。もしかしたら、自宅はバージニア州で、他の地域に別荘があったりするのかもしれませんね!
さて、このマッドガッサーさん、実は毒ガス好きなド変た……げふげふ。失礼しました。 毒ガス好きな怪人さんでして。
『自分の大好きな毒ガスを皆にも味あわせてあげよう!』 そう思ったかはわかりませんが……。
理由は不明ですが、とにかく毒ガスを使いたかったようです。
深夜に毒ガスをまいて歩くはた迷惑な奴!
マッド・ガッサーさん、なぜか夜な夜な街中の家々を回っては室内に毒ガスを吹いて回っていたというのですよ。
家の人にしてみたらはた迷惑な話ですよね?
で、この毒ガス、あま~い臭いがしたそうですか、吸い込むと目眩や吐き気なんかの症状が出たそうです。
マッド・ガッサ―さんの毒ガスバラマキ事件簿
マッド・ガッサーさんと一番初めに遭遇したのはアメリカのバージニア州に住んでいたハフマン夫妻!
この事件が起こったのは忘れもしない……1933年12月22日。
リビングでハフマン夫妻がくつろいでいると、突如窓の隙間からガスが室内に入り込んでくるではありませんか!!
最初は少し甘い香りだなと思っていたのが、急にむせてしまうほどの濃厚な甘い香りになり、ハフマン婦人は吐き気までもよおす始末。少しすると甘い匂いは消えたものの、体調がすぐれないハフマン婦人は寝室で休んでしまいます。
一人リビングでハフマン氏が待機していると、30分ほどしてまた甘い香りのガスが室内に充満してくるではないですか!
危険を感じたハフマン氏は犯人を捜すよりも家族を連れて逃げることを選択し、近くに住む地主のヘンダーソンさん宅に逃げ込み、ここでやっと警察に通報するんです(最初のときにやっておけよという突っ込みはなしで!)。
地主の息子と家に戻るが……
そして一人だと心細かったのか、ヘンダーソンさんの息子アシュビーを伴い帰宅、家族を家の中に避難させるんですが……。
毒ガスが外から家の中に向かって入っているってこと、ハフマンさんこのときうっかり忘れていたんですねぇ。帰宅したときに丁度レモン巡査が家に着いたところで、ハフマン氏、アシュビー、レモン巡査の3人は外で見張りをすることにしました。
でもねー。
犯人はどこかから見ていたらしく、レモン巡査がいると何もしてこないんですよ。無線連絡が入ってレモン巡査が家から離れたとたん、犯人は攻撃を開始!
家中に異様な匂いが充満して家族を襲い、外で見張っていたハフマン氏とアシュビーも喉の痛みや吐き気に襲われたんです!
しかもかわいそうなことに、とっても美人(本当に美人だったかは謎)の娘アリスちゃん(当時19歳)がこの毒ガスを吸い込んでしまって意識不明の重体になってしまったんです!!
何とか蘇生に成功したものの、その後数週間、痙攣なんかの後遺症が残ってしまうという惨状……。
うっかり証拠を残してしまったマッド・ガッサ―さん!
事件後の警察の現場検証では窓の下から女物の靴の跡が発見されたのと、使われたガスが催涙ガスとクロロホルムらしいということが分かったんです!
それと毒ガス襲撃を受けたときにアシュビーとハフマン氏は筋肉質な人影を見ているんですが、それ以上は何も見つからなかったそうですよ。
『女物の靴+筋肉質な人影=女装した男が犯人?』 なぁんて、そう簡単に答えはでないもんです!!
この事件の後もガスを使った襲撃が起こりますが、1934年3月以降、ぱったりと事件が止まります。
自分の好きな毒ガスが人々に不評なことに不服だったのでしょうか?
それとも、ちょっと驚かすつもりだったのに予想外に騒ぎが大きくなってしまって身を潜めてしまったのでしょうか?
マッド・ガッサーさんがなぜこのとき急に活動を休止したのかは現在でも謎なままです。
マッド・ガッサ―再び参上!
長期休業に入っていたマッド・ガッサ―さんですが、何故か10年後の1944年、今度はアメリカのイリノイ州で活動を再開します!!
新しい毒の研究を行っていたのか、はたまたただ単に休養していたのか、空白の10年間は謎のまま!
しかし、活動再開したのもつかの間、またすぐに活動を止めてしまうんです。期間限定活動だったのか、毒ガス撒き散らすのに飽きたのか、はたまたあんなに大好きだった毒ガスが嫌いになったのか……。
理由は不明ですが、1940年以降はぱったり姿を見かけなくなりました。
長期休業明けにスイスや日本にも出没していた?
再び活動休止になったマッド・ガッサ―さんですが今度は2013年、遠く離れたスイスで地道な活動を展開しています!!
迷彩柄の服を着てガスマスクちっくなマスクといういで立ち。 地元ではは「Le Loyon」なんて呼ばれているそうです。
活動期間の短いマッド・ガッサーさんですが、実はこっそり日本でも活動していたんですよ!
女神転生というゲームのソウルハッカーズに敵役として登場しているんです!
でもですね……どうも最近毒ガスにはあまり興味ないのか、「宇宙から毒電波が~!」という発言……。
それでもガスマスクを外さないのはガスマスクフェチだから?
マッド・ガッサ―さんの正体は?
結局、マッドガッサーさんの正体は不明のまま長い歳月が過ぎています。最初に登場した時代が時代だけに、ナチス党員やら宇宙人、猿のような化け物とか好き勝手に噂されているようです。
でも外見的な特徴から、化け物説はかなり無理だと思われてるみたいですよ~。宇宙人説も微妙ですが、ガスマスク=宇宙服や防護服的なものだとしたら容姿的にはありですねぇ。
一番あり得そうなのがナチスの残党やナチス崇拝者説!
戦時中から色々とナチスについては話題性があるし、信ぴょう性が高いような気がするんですが。最初の事件の時に現場に残された女物の靴のあとと、筋肉質な人影の謎が分からないんですよねぇ。
まさかとは思うけど『ボディビルダーばりに筋肉質な女の人』が犯人??
それとも本当はマッチョなオネェキャラだったとか……ナチスに改造されたとかありえそう。
結局のところ、誰一人としてマッド・ガッサ―さんの正体を暴いてはいないんです!
深夜に甘い香りがしたらご用心!
ゲームの中の世界とはいえ、マッド・ガッサ―さんは日本でも活躍しています。活動時期や場所は不定期ですが、日本でも深夜に毒ガスをばらまく可能性もあるかもしれませんね。
もし深夜に甘い香りがしたら……マッド・ガッサ―さんが遊びに来ているのかもしれませんよ!