「悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲」の作品詳細と、簡単なレビュー。
この映画、あまりにもショッキングなシーンが多いためか「R18+指定作品」となっており、上映当時は3Dバージョンもありました。
生きたままチェーンソーで体を真っ二つにされたりと、かなりグロイシーンが多いのでグロ耐性のない人や心臓の弱い人には向かない作品です。
タイトルから前作とかなり絡みがありそうな内容を想像しがちですが、前作を観ていなくても大丈夫!
普通にスプラッタものなのですが、視聴終了時に日本でもアメリカでも田舎町や村の閉鎖性的な怖さはあるんだなと思える作品でした。
作品詳細
原 題:TEXAS CHAINSAW
監 督: ジョン・ラッセンホップ
キャスト:アレクサンドラ・ダダリオ/ダン・イェーガー/トレイ・ソングス/タニア・レイモンド/トム・バリー/ポール・レイ/ビル・モーズリー
公開日:2013年7月13日
上映時間:92分
ストーリー
この作品は「悪魔のいけにえ」のリメイクではありません!
OPはオリジナル版「悪魔のいけにえ」のラストシーンから。
自分たちのこれまでの凶行が村人にバレちゃって、家を囲まれ逃げ場のなくなったソーヤ一家は大ピンチ!
逃げ場のないソーヤー家の人々
家族全員家の中で立てこもっているとはいえ、多勢に無勢、押し入られれば負けが目に見えている状態。
膠着状態が続くかと思いきや、怒り狂った村人は警察官が静止している声をガン無視して、家に火を放ってしまいます。家を取り囲まれているために逃げ場のないソーヤ一家はそのまま…。
火事の翌日、鎮火後に他の村人と一緒に現場を調べていたギャヴィンという男が、家から少し離れた場所にあったガレージ内で、火事から逃げのびて隠れていた女性とその赤ん坊を発見!
周囲が女性と赤ん坊に気づいていないことを確認すると、女性を手いかけ、赤ん坊を誰にも知られないよう連れ帰ってしまうのでした。
実はギャヴィンとその妻・アーリンは、子供に恵まれない夫婦だったんです。赤ん坊は女の子で、アーリンによって「ヘザー」と名づけられ、出自を隠したまま育てられるのでした。
20年後に真実が発覚
ギャヴィンに引き取られたレザーは、親元を離れ大好きな彼氏・ライアンと同棲中で幸せな生活をしていたのですが…。
そんな幸せをぶち壊してくれる素敵なお手紙が、ある日ダラスの法律事務所からヘザーに届きます。
祖母が亡くなり遺産を相続、というような内容だったものの、自分の祖母と名前が違うえに、まったく心当たりのない人物名。急ぎ両親の元に行き、自分が養女だったという真実を知ることに。
彼氏の待つ家に戻り、本当の血縁者であり祖母えあるヴァーナのことを調べるべく、ライアン、友人のニッキー、その彼氏・ケニーと共にヴァーナの住んでいた屋敷に向かうのですが…。
予告動画
感 想
個人的にはなんだかすっきりしないエンディング…。
これはこれでまた続編ありそうだなと感じましたが、作成予定あるのかな?
怒り狂った村人の心は制御不能?田舎の閉鎖性が怖い!
OPの村人がソーヤ一家を襲撃しているシーンは、もう村人全員が怒り狂って正常な判断ができない感じがちょっと怖いなーと。
事態の重大さ、村人の気持ちをわかっていながらも、なんとかソーヤ一家を生きた状態で確保しようとする警察官の静止の声が彼らの耳に届かないんですよね。
そして事件から20年後も…郊外の小さな村ということで、よそ者の扱いがちょっと怖い。日本でも田舎に行くと、その地域の暗黙のルールや、逆らってはいけない人、発言権がある人とか決まってたりいますよね。
ヘザーたちが町に着いた時に、すかさず警官がよそ者と判断したりするあたりは、日本の田舎でも似たようなものですよね。年寄ばかりで周囲の人誰がどこの家の人かすべて把握しているから、よそ者は目につきやすいっていうような。
ホラー映画あるあるでもありますが、この作品でも小さな田舎の閉鎖性が強く描かれているような気がします。
養父母との関係も詳細は描かれていないが…
ヘザーと養父母であるギャヴィン、アーリンとの関係、なんとなくだけどうまく行ってなかったんじゃないかなと。
祖母が亡くなったという知らせの手紙の真相を知るべく、実家に戻ったときのヘザーとギャヴィンたちのギスギスした雰囲気。きっと今までも、ギャヴィン達に対して、何かしらの不信感や実の子ではないっていう感覚は持っていたのかもしれないなぁと。
それで詳細確認しに行ったときに、しっかりと話を聞きもせずに家を飛び出したのでは?と。
彼氏との同棲も、養父母との関係がうまくいかないことが根本的な原因で、学校に通うのに都合がいい等の理由付けしてたりっていうのも考えられますね。
ホラー映画あるある的シーンもしっかり入ってる!
ホラー映画あるあるで、「なんでそっち行くかなぁ?」っていうシーンありますよね。またカップルがいちゃついているシーンで、すかさず凶悪犯や殺人犯が登場するなんてのも。
お色気シーンで邪魔するのって、13日の金曜日なんかじゃ定番のパターンですよね。まあある意味ああいう場面では無防備になっちゃうっていう点を突いて襲撃してるんでしょうね、殺人鬼側も。
屋敷に向かう途中にガソリンスタンドでヒッチハイクしていた見ず知らずの人間を簡単に信用して、屋敷に一人にしてしまい「窃盗の被害にあったのに警察に通報しないのはどうなの?」とか、突っ込みどころ満載感があります。
あの火災からどうやって村人の目を盗んで逃げだしたのか?
結局、前作の生き残りであるレザーフェイスは当時どうやって逃げたのかは解明されていない。村人はソーヤ家への道、それなりに把握してそうだけど、ソーヤ家の人にしかわからない逃げ道があったのか、たまたま運よく村人の目を盗んで逃げたのか…。
冒頭の家が火事になったときに女性と赤ん坊(ヘザー)が生き残っていたことから、家が燃える炎という明かりがあっても夜間という時間帯だったので、昼間よりは人の目を避けて逃げやすかったのかも?
屋敷にいた人達を襲うシーンは…この手の映画見慣れているせいか、あまり怖いという雰囲気はなかったですね。
なぜ、襲われなければならなかったのか?
しかし、レザーフェイスは何で凶行に及んだのか……。
ヘザー達が屋敷に行くまで、村人で行方不明者がいるという話も、この作品中ではでてこない。単純に設定に入っていなかっただけなのかもしれないけど…。
おばあちゃんの言うこと絶対で、逃げてかくまってもらっている間は、レザーフェイスも従順で村人を手にかけてなかっただけかもという憶測もできるのですが…。
屋敷に来たヘザー達を、侵入者・泥棒か何かだと思ったのか、それとも自分を殺しにきたのと勘違いしたのか…?
いやそれ以前に、おばあちゃん亡くなったっていうの、わかってたんだろうか。そしておばあちゃんが亡くなってから今までの食事とか、一体誰が世話していたんだろう?
あの弁護士は、レザーフェイスの存在を知っていて、ヘザーにはあえて黙っていたのか…。
ナゾが謎を呼ぶ…。
レザーフェイスの生い立ちは別作品で!
ちなみにレザーフェイスが、なぜ人の皮の仮面を自分の顔に縫い付けているのかもこの作品だけじゃちょっとわからないです。
映画の中では知能が8歳児くらいって話があったけど、その話も本当なのか微妙だなぁ。それ以上に知能ありそうな気もするんだけど……。
しかしレザーフェイスがどうしてあのような凶行を行うようになったのか。その真相を描いた作品、実はあるんです!
「レザーフェイス 悪魔のいけにえ」のレビュー記事もありますので、気になる方はチェックしてくださいね。

ラストはなんだか納得がいかないような…続きがあるようにも思える
ヘザーについては友人や恋人だけでなく、警官も殺されているのに処罰なしなのは…やはり田舎の閉鎖性と言うべきでしょうか。
多分閉鎖性の強い町だと、こういった事件でも外部に情報が洩れずにニュースにすらなってないんだろけど、ヘザーやレザーフェイスのことが知れてしまうと、逆にあの土地ではやっていけないと思うんだ…。
そしてヘザーの彼氏や友人の家族にとっては、事件が明るみにならなければそのまま行方不明扱いってことだよね?
もし続編があるとしたら、家族が探しに来るネタでまた作品できそうだし、事件関係者で生死が微妙な人もいるので、復讐とかあり得そうだけど続編ないのかな?
ラストのヘザーの心境が私にはわからなかったんだけど…。
あんな大量虐殺を行った犯人でも身内ということから助けてしまう心境、出るものなのでしょうか。やっぱり血は争えないのでしょうかね…。
続編があった場合、これがきっかけでヘザーまでぶっ壊れキャラにならなきゃいいなとは思うけど、そうなったらなったでまた今回以上にスプラッタな作品に仕上がりそう。