「ババドック 暗闇の魔物」の作品詳細と、簡単なレビュー。
母子家庭の母子に襲い掛かる魔物の正体は?
後半の魔物から母親を救おうとする子どもの活躍に注目!
ホラー物苦手な人でも観ることのできる作品です。
作品詳細
原 題:THE BABADOOK
監 督:ジェニファー・ケント
キャスト:エシー・デイビス/ノア・ワイズマン/ヘイリー・マケルヒニー/ダニエル・ヘンシュオール/バーバラ・ウェスト/ベンジャミン・ウィンスピアー
公開日:2014年
上映時間:94分
ストーリー
シングルマザーの子育ては意外につらい!
仕事のストレスと子どもの癇癪……。
精神的に追い詰められていくアメリアの精神がむしばまれていく……。
サミュエルの父親は事故で亡くなっていた
サミュエルの父親はアメリアがお産のときに、急いで駆けつけようと車を走らせ交通事故で亡くなっています。
息子サミュエルの誕生日が父親の命日という嫌な組み合わせで、2人で祝う気になれず毎年アメリアの妹であるクレアの娘・ルビーと合同で祝っていました。しかしここでルビーに父親の悪口を言われたサミュエルがちょっとしたトラブルを起こしてしまいます。
サミュエルはとても手のかかる子どもで、思い通りにならないと癇癪を起したり、奇声をあげるため学校でも問題行動の多い子。毎日寝付くまでアメリアに本を読んでもらわないと気が済まず、この日もいつものようにアメリアはサミュエルに本を選ばせていました。
サミュエルが選んだのは記憶にない本
サミュエルは、本棚から赤い表紙の本を取り出しますが、アメリアがあったことすら知らない本でした。タイトルは「ミスター・ババドック」と書かれており、開いてみると飛び出す絵本でした。
「こんな本あった?」と不思議に思いながらもアメリアが本を読み進めていきますが、ババドックという化け物が男の子を襲うという内容で、話しを聞いていたサミュエルが怖がって大泣きしてしまいます。
絵本の後半はなぜか白紙で、気味が悪くなったアメリアは別の本を読み始めますが、それでもしばらくの間サミュエルは泣きわめいていました。
サミュエル、学校をやめさせられる
翌日サミュエルは学校にお手製のボウガンを持ち込み、アメリアが先生に呼ばれ学校に行きます。学校側は以前からサミュエルの行動に問題があることから、教師は監視員を付けて他の生徒と別でケアすることを提案しますが……。
アメリアは教師たちが一人の人としてサミュエルを扱っていないと、その場で学校を辞めさせてしまうのです。
ただでさえサミュエルと2人の生活で精神的に参っていたアメリアは、ババドックの絵本を読んでからサミュエルが異常に化け物に執着していることに気づきます。そのせいでアメリアはさらに精神的に疲弊し追い込まれ、ババドックの絵本を破り捨てますが、なぜか絵本は修繕され手元に戻ってきます。
そしてババドックが、アメリアを追い詰め始め……。
予告動画
感 想
激しく消化不良な気分になった。結局ババドッグって何なんでしょう?
新手のUMA?すごく正体が気になるんですが、海外の都市伝説にいる「ブギーマン」的な存在なのかなぁとも。作品中ではその容姿がはっきりと描写されるシーンもないので、正体に関しては視聴者側の想像にゆだねているとも考えられますね。
親子の考えのすれ違い?子どもの育て方が間違った結果?
アメリアって、自分の子どもの障害や問題行動を認めない母親ってイメージが強いです。それでもまだ、きちんと息子に対応してるのは偉いとは思うけど、ちょっと間違った子育てしてるんじゃないかというふうに思えてしまった。
サミュエルはもともと不安定なとこに、アメリアがいつまでも父親の死から立ち直れないの見て、自分が何とかしようとしてもどうにもならないジレンマみたいのあったんだろうね。
ババドッグに関しては、正体がわからないから何ともいえないところだけど、ずっと地下室にいたのか、だとしたら何でこのタイミングで現れたんだろう?と、考えたらきりがないです。
もしかしたらアメリアが、あまりに夫の死にこだわるから、悪魔が乗り移ろうとしていたのかとも考えられますが、ラストから考えると微妙ですが……。
母親を思う子どもの気持ちは強い!
アメリアと2人で暮らす家の中に軟禁状態で、ババドッグがアメリアに憑りつくんですが、サミュエルは容赦なくアメリアを縄で縛り付けて、助けようとするシーンがあります。
この事件が一件落着してからサミュエルの行動に問題がなくなったっていうのは不思議ですね。でもやっぱりアメリアが夫の死ばかり気にして、サミュエルの気持を考えていなかったってことに関係あるのかもしれません。
それにしても、サミュエルって本当は頭いいんじゃいかな?
自分でボウガン作ったり、ババドックに憑りつかれたアメリアを捕獲するのを一人でやってのけるあたり、将来期待できそうな気がします。
スプラッタやグロシーンはなかったし、映像なども怖いものがほとんどなかったので、ホラー苦手な人でも観ることができますよ。