「死霊館 エンフィールド事件」の作品詳細と、簡単なレビュー。
前作よりも悪魔の凶悪さが増している作品です。
前作同様こちらもアメリカで有名な超常現象研究家「エド&ロレイン・ウォーレン夫妻」が実際に体験した事件を元に作られています。
作品概要
監 督:ジェームズ・ワン
キャスト:ヴェラ・ファーミガ/パトリック・ウィルソンほか
公 開:2016年7月9日
上映時間:133分
前作「死霊館」についてはこちら!
ストーリー
1977年、イギリスにあるエンフィールドに住んでいるホジソン家。
夫と離婚したペギーは長女マーガレットを筆頭に、次女のジャネット、ジョニーとどもりを持っているビリーの5人で貧しい生活を強いられていました。
そしてそれはある日突然やってきます。
不可解な現象が起き始める
ある夜、ベッドに寝ていたジャネットが目覚めるとなぜかリビングにいました。そして誰もいないはずなのに、マーガレットの部屋のドアを叩く音がするといった不可解な現象が起こります。
これが全ての始まりで、その後もホジソン家に次々と怪奇現象が起こり始めるのでした。
悪魔がジャネットの体を乗っ取り始める
深夜に目覚めたマーガレットは同じ部屋で眠っていたジャネットが、いきなり上半身を起こすのを目撃します。ジャネットはそのまま独り言のように何かを話し始めたのですが、次の瞬間不気味な男の声がジャネットの口から出ているのを聞きます。
そしてビリーは廊下でおもちゃの影絵の男が「現実のもの」となって目の前に現れたのを目撃し逃げまどうのでした。
はじめは子どもたちの言うことを気のせいと取り合いもしなかったペギー。しかし子どもたちと実際に目の前で家具が勝手に動くのを見て、向かいのノッティンガム家に避難するのですが……。
予告動画
感 想
実際の事件は史上最長ともいわれるほどの長期間にわたり心霊現象が起きていた模様。この作品の元となった心霊事件は、イギリスでは当時メディアでも取り上げられたほど有名な事件のようです。
前作よりも悪魔が狂暴化していてナゾな描写も多いですが、次回作「死霊館のシスター」でその謎はある程度解けるのではないでしょうか。
何の予告もなしにいきなり起こる心霊現象の理由は…?
多分旦那と別れて母子家庭になった一家がこの家に引っ越してきたんだろうな?と思ったんですが私の勘違いなんだろうか。
引越しして心霊現象勃発、ならわからないでもないんだけど、今までずっと住んでいた家でいきなり起こったというのであれば、この現象が起きる理由付けがほしかったなぁ。
実際の事件だとその辺はっきりしていなかったのかもしれないけど、なんだか悪魔が一家に襲い掛かった理由がいまいちわからない……。
でもまぁ、それは観終わってからの感想で、視聴はじめたらすっかり見入ってました。
前作と比較すると悪魔の狡猾さ・凶悪さが増している
前作は悪魔、というよりは「魔女」がラスボス的存在でそこそこいい感じでした。
だがしかし今回のラスボスは「悪魔」。
前作よりも狡猾さや凶悪さがかなり増しているんです。特にジャネットが自作自演を行っているように見せるような場面。ジャネットの家族を思う気持なんかを逆手にとったり、夫妻を遠ざけるための悪魔のやり口がレベルアップしてるなと。
実際にこんなの目の当たりにしたら、多少不可解な現象があっても心霊現象に懐疑的・否定派な人なら自作自演で片づけてしまうんだろうな~と。
ちなみにYouTubeでエンフィールド事件の特別映像の動画がUPされているんですが、こちらに当事者のインタビューがあるので、参考にどうぞ。
そりゃ心折れるよね……
映画「悪魔の棲む家」の元となった「アミティビル事件」や、前作の「ペロン一家」みたいなレベルのものを毎回処理していたんじゃ、霊視能力のあるロレインの心身ボロボロになるのも当然だと思う。
せっかく長期休養しようとしたところに、この一家の事件ってのもある意味可哀そうだと思った。人を救う運命だったとしても、そこまで赤の他人に対して自分を犠牲にして救う意味ってあるのかなとも思ってしまう。
悪魔が人間の霊を手下にしている?
ある意味宗教的な概念もあるんだろうと思えるのが、この作品ラスボスの悪魔はとある老人の霊を支配下において悪さをしているという点。老人の霊は家族に会いたいだけという状態で、悪魔から逃げられず悪さの手助けをしていると。
日本だと悪霊が弱い霊を支配下におくっていうのは聞きますが、鬼なんかが人間の霊魂を支配下におくっていうのあまり聞かないなぁと。「日本の悪霊=悪魔」、と考えてもよいのかもしれないですね。
ラストでロレインが啓示を受けるシーンも、やっぱり宗教的な印象を受けました。
そして神様の加護を受けてるんだなぁとも。
この2人がいなかったら、一家は救われずに最悪な結果になっていたのかもしれませんね。