「Another(実写版)」の作品詳細と、簡単なレビュー。
綾辻行人さんの世界観がいい感じで表現されている作品。
何とも言えない不気味さのある作品です!
作品詳細
原 作:綾辻行人(小説/Another)
監 督:古澤健
キャスト:山﨑賢人/橋本愛/袴田吉彦/加藤あいほか
公開日:2012年8月4日〉
上映時間:109分
ストーリー
父親が海外出張のため祖母の家に一時的に引っ越した主人公。
しかし編入先の学校で、奇妙な現象に巻き込まれてしまう……。
入院中の病院で見た不思議な少女
主人公の恒一は中学校三年生。幼い頃に母親を亡くしてから、父子家庭で育ってきました。しかし父親が仕事でインドに行くことになり、卒業までの短期間ですが、祖母の住んでいる夜見山市に引っ越します。
引っ越しは無事完了したものの、4月19日に持病の気胸の発作が起こり、救急病院に運び込まれます。このとき意識をなくしていた恒一ですが、夢で「鳴(なる)」という名の少女と出会い、さらには亡き母親の姿を見るのでした。
一命をとりとめたものの、しばらく入院することになったのですが、恒一は病院内で制服姿で眼帯をして、人形を抱いている鳴を見つけます。鳴は誰と会話するわけでもなく、人形を抱いたまま霊安室へと消えていきいました。
クラスメイトの不思議な行動
無事退院した恒一は、5月6日に自分が編入した3年3組の教室に入ると、鳴がいることに驚きます。昼休みに鳴のことをクラスメイトに尋ねようとすると、全員がそこに鳴がいないようにふるまいます。
あるとき、恒一は校舎の屋上に立っている鳴を見つけ、単身屋上に行って鳴と短い会話を交わすことに成功します。
しかしその存在を確認した途端、気胸の発作を起こしその場に倒れますが、鳴は「気を付けて、もう始まっているかもしれない」とだけ言い残し、苦しんでいる恒一を放置して校舎内へと戻っていくのでした。
ルールを破ったために悲劇が起こる
鳴と話した後、恒一はクラスメイトから端的にですが、過去に起きた不可解な事件について聞かされます。それでもクラスメイトだけでなく担任まで鳴が「いないもの」とする行動に、納得がいきません。
皆の忠告を無視して恒一は積極的に鳴に話しかけていきますが、これがルールを破る行動になってしまい、ついにクラス内で死者が出て……。
予告動画
感 想
スッキリするかと言われれば、微妙にモヤモヤ感が残る気がしないでもない。
綾辻さんの世界観をよく表現している作品なので、綾辻さんファンにはオススメできる作品だと思います。
ジャパニーズホラー感がたっぷり!
日本のホラーって、海外のスプラッタなんかとは違って、精神的にくる怖さがウリですよね。この作品の「何とも言えない不気味さ」は、まさしくジャパニーズホラー的なものといってもよいでしょう。
後半まで鳴が「いないもの」として扱われている理由や、過去に何があったのかわからないので、ヤキモキする人はいるかもしれませんけどね。
人によっては苦手なシーンあり……かな?
生徒はほとんど事故死ですが、その描写を見ていて痛いと感じてしまう人もいるかも……。
直接画面で見せていなくても、何となく想像できちゃうレベルなんですよね……。
しかし、普通ならそんなことありえないっていう状況で、「偶然が重なって事故が起きる」というのは、ファイナルディスティネーションシリーズ(ファイナルデッドコースターとかね)を連想させるものがありました。
この作品ではあそこまで痛々しい描写はないですが、原作の方だと結構エグイ描写ありそうな気がします……。
綾辻さんの「フリークス」なんかそれこそ痛い描写多かった記憶が……。
ALI PROJECTの世界観?
最近知ったんですが、綾辻さん連載開始のときにALI PROJECTにハマったようで、この作品の世界観にALI PROJECTの世界観を投影していたのだとか。
主題歌も綾辻さんリクエストでALI PROJECTになったそうですよ。
原作やコミックもオススメ!
Anotherは原作小説は続編もでていたりしますし、人気が高かったのかコミックやアニメにもなっています。
綾辻さんファンや、この作品が気に入った!なんて方は原作やコミックなんかも読んでみると、また違った視点から設定やキャラについて考えることができて面白いかもですよ!